むしむしくらぶ
昆虫自然体験・観察プログラム
保護者の方へ
むしむしくらぶですることは・・・
遊ぶこと 考えてみること やってみること 真剣にやってもたまには失敗すること 作ること 見ること さわること 肌で感じること 聞いてみること におってみること なめてみること 書くこと 話すこと 伝えること 自分をみてみること などなど
このように、プログラムの中でこども達は、五感を総動員して遊ぶことになります。 失敗することも経験ですので、出来る限り子ども達がやっているのを見守ってあげてください。 うまくいかないことから、考えるきっかけが生まれます。 とは言え、子ども達の年齢にあわせて、大人の力(体力的な意味での力です)が必要なところは手伝ってあげてください。 そして、発見したり、何かを作り上げたりした喜びを子ども達といっしょに分かち合えたらと思います。
こどもたちといっしょに「むしむしくらぶ」を楽しんでいただき、さらにご家庭でも自然との出会いとこどもたちの成長を楽しんでいただけたらと思い、レイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」(新潮社)の一節を紹介します。
『子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。 残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。 この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。 多くの親は、熱心で繊細な子どもの好奇心にふれるたびに、さまざまな生きものたちが住む複雑な自然界について自分がなにも知らないことに気がつき、しばしば、どうしてよいかわからなくなります。そして、 「自分の子どもに自然のことを教えるなんて、どうしたらできるというのでしょう。わたしは、そこにいる鳥の名前すら知らないのに!」 と嘆きの声をあげるのです。 わたしは、子どもにとっても、どのようにして子どもを教育すべきか頭をなやませる親にとっても、「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。 子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。 幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。 美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。 そのようにして見つけだした知識は、しっかりと身につきます。 もし、あなた自身は自然への知識をほんのすこししかもっていないと感じていたとしても、親として、たくさんのことを子どもにしてやることができます。 たとえば、子どもといっしょに空を見あげてみましょう。 そこには夜明けや黄昏の美しさがあり、流れる雲、夜空にまたたく星があります。 さらに、台所の窓辺の小さな植木鉢にまかれた一粒の種子さえも、芽をだし成長していく植物の神秘について、子どもたちといっしょにじっくり考える機会をあたえてくれるでしょう。』 |
参考として、子ども達が小学校や幼稚園で学習する内容との関連を知るために、むしむしくらぶでの体験内容に対応する学習指導要領や教育指導要領の内容は以下のとおりです。 ただし、むしむしくらぶのプログラムはこれらの学習指導要領や教育指導要領にのっとって行っているわけではありません。 おそらく、結果的にこれら指導要領よりも高次な内容を体験というわかりやすい形で扱っていると考えます。 見ていただくと、指導要領では虫に関して小学校3年生をピークに、その後扱われていないことがお分かりになると思います。 虫を追っかけている子供たちは小学校低学年までよく見かけられるのに、その後あまり見られなくなります。 いろいろな原因が考えられますが、このことも影響しているかもしれません。
幼稚園教育要領: 第2章 ねらい及び内容 環境 1 ねらい (1)
身近な環境に親しみ、自然と触れ合う中で様々な事象に興味や関心をもつ。 (2)
身近な環境に自分からかかわり、発見を楽しんだり、考えたりし、それを生活に取り入れようとする。 (3)
身近な事象を見たり、考えたり、扱ったりする中で、物の性質や数量、文字などに対する感覚を豊かにする。 2 内容 (1)
自然に触れて生活し、その大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。 (2)
生活の中で、様々な物に触れ、その性質や仕組みに興味や関心をもつ。 (3)
季節により自然や人間の生活に変化のあることに気付く。 (4)
自然などの身近な事象に関心をもち、取り入れて遊ぶ。 (5)
身近な動植物に親しみをもって接し、生命の尊さに気付き、いたわったり、大切にしたりする。 (6)
身近なものを大切にする。 (7)
身近なものや遊具に興味を持ってかかわり、考えたり、試したりして工夫して遊ぶ。 小学校学習指導要領: 第2章 各教科 第5節 生活 第2 各学年の目標及び内容 (第1学年及び第2学年) 1 目標 (2)
自分と身近な動物や植物などの自然とのかかわりに興味を持ち、自然を大切にしたり、自分たちの遊びや生活を工夫したりすることができるようにする。 (3)
身近な人々、社会及び自然に関する活動の楽しさを味わうとともに、それらを通じて気付いたことや楽しかったことなどを言葉、絵、動作、劇化などにより表現できるようにする。 2 内容 (5)
身近な自然を観察したり、季節や地域の行事にかかわる活動を行なったりして、四季の変化や季節によって生活の様子が変わることに気付き、自分たちの生活を工夫したり楽しくしたりできるようにする。 (6)
身の回りの自然を利用したり、身近にある物を使ったりなどして遊びを工夫し、みんなで遊びを楽しむことができるようにする。 (7)
動物を飼ったり植物を育てたりして、それらの育つ場所、変化や成長の様子に関心をもち、また、それらは生命をもっていることや成長していることに気付き、生き物への親しみを持ち、大切にすることが出来るようにする。 第2章 各教科 第4節 理科 第2 各学年の目標及び内容 (第3学年) 1 目標 (1)
身近に見られる動物や植物を比較しながら調べ、見いだした問題を興味・関心をもって追究する活動を通じて、生物を愛護する態度を育てるとともに、生物の成長のきまりや体のつくり、生物同士のかかわりについての見方や考え方を養う。 2 内容 A 生物とその環境 (1)
身近な昆虫や植物を探したり育てたりして、成長の過程や体のつくりを調べ、それらの成長のきまりや体のつくり及び昆虫と植物のかかわりについての考えをもつようにする。 ア 昆虫の育ち方には一定の順序があり、その体は頭、胸及び腹からできていること。 ウ 昆虫には植物を食べたり、それをすみかにしたりして生きているものがいること。 (第4学年) 1 目標 (1)
身近に見られる動物の活動や植物の成長を季節と関連付けながら調べ、見いだした問題を興味・関心をもって追究する活動を通して、生物を愛護する態度を育てるとともに、動物の活動や植物の成長と環境とのかかわりについての見方や考え方を養う。 2 内容 A 生物とその環境 (1)
身近な動物や植物を探したり育てたりして、季節ごとの動物の活動や植物の成長を調べ、それらの活動や成長と季節のかかわりについての考えをもつようにする。 ア 動物の活動は、暖かい季節、寒い季節などによって違いがあること。 (第5学年) 1 目標 (1)
植物の発芽から結実までの過程、動物の発生や成長などをそれらにかかわる条件に目を向けながら調べ、見いだした問題を計画的に追究する活動を通して、生命を尊重する態度を育てるとともに、生命の連続性についての見方や考え方を養う。 2 内容 A 生物とその環境 (2)
魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりして、卵の変化の様子を調べ、動物の発生や成長についての考えをもつようにする。 (第6学年) 1 目標 (1)
生物の体のつくりと働き及び生物と環境とを関係付けながら調べ、見いだした問題を多面的に追究する活動を通して、生命を尊重する態度を育てるとともに、生物の体の働き及び生物と環境とのかかわりについての見方や考え方を養う。 2 内容 A 生物とその環境 (1)
人及び他の生物を観察したり資料を活用したりして、呼吸、消化、排出及び循環の働きを調べ、人及び他の動物の体のつくりと働きについての考えをもつようにする。 ア 体内に酸素が取り入れられ、体外に二酸化炭素などが出されていること。 イ 食べものは、口、胃、腸などを通る間に消化、吸収され、吸収されなかった物は排出されること。 ウ 血液は、心臓の働きで体内を巡り、養分、酸素及び二酸化炭素を運んでいること。 (2)
動物や植物の生活を観察し、生物の養分のとり方を調べ、生物と環境とのかかわりについての考えをもつようにする。 イ 生きている植物体や枯れた植物体は動物によって食べられること。 ウ 生物は、食べ物、水及び空気を通して周囲の環境とかかわって生きていること。 |
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